AGA治療薬のプロペシアを女性の使用が禁止されている理由

多くの男性が悩みを抱えている額生え際から頭頂部にかけての薄毛は、これらの部分の毛根に存在している5α還元酵素により、男性ホルモンの一種であるテストステロンが変換されて作りだされるDHTという物質が原因です。このために、テストステロンの分泌が活発になる成長期以降に進行する事になります。

DHTは、皮脂腺と毛乳頭の受容体と結び付く事により、皮脂が過剰分泌されるようになり毛周期が狂わされてしまいます。頭髪の成長と生産の両方が阻害されるので、短い段階で抜けやすくなると共に生え換わりも円滑に行われなくなります。DHTが生産されている限り症状は進行するので、最終的には毛包が頭髪を育成する能力を喪失します。つまり、薄毛でとどまるのではなく、ハゲと呼ばれる状態にまで到達するという事です。

AGA治療薬のプロペシアは、テストステロンをDHTに変換する還元酵素を阻害するという作用を持っています。元々は、前立腺肥大の治療を目的としてアメリカで開発されたもので、臨床により脱毛症の被験者の頭髪の成長が確認された事により、薄毛の治療薬として利用されるようになったという経緯をたどっています。

DHTの生産を抑制する事により、皮脂の分泌と毛周期を正常な状態に回復します。頭髪の成長を阻害する要因を解消すr事により、薄毛が改善されるというのがこの治療薬による仕組みです。1997年には、FDAにより認可されています。

この組織は、日本の厚生労働省にあたるアメリカの厚生省に属しており、食品や医薬品、化粧品などの通常の生活で使用する製品についての許可をしたり違反の取り締まりを専門的に行っている政府機関です。厳格な規格に基づいての承認審査が行われており、これをクリアした製品については信頼度が担保される事になります。このために、現在は世界60カ国以上で治療薬として使用されています。

ただし、プロペシアは発毛促進など頭髪に対して直接働きかける成分は配合されていません。このために、DHT以外が原因で生じる脱毛症に対しての効果は何もありません、また、女性が使用する事は禁止されています。これは、DHTは本来は男性性器の発育に関与しているためであり、これを抑制する事により成長が阻害される可能性があるからです。

つまり、妊娠すると胎児に影響が及ぶ可能性があるという事です。副作用に見舞われる危険があるという事が、女性の利用が禁止されている理由となっています。